■カラーチェ クラッシックギター

これは・・・素晴らしいです!1953年のラベルが貼ってあります。カラーチェはイタリアのメーカーで決して高いものではないのですがこのスタイルは19世紀ギターを感じさせてくれます。ボディも薄く小さめで弾きやすいのです。ヘッドのデザインもシンプルでいいじゃないですか。そして何より指板のカットが泣かせます!所有者はリュート、バロックギターなどの古楽器を弾かれる方です。ちなみに新潟県でバロックギターを弾かれる方は3人ぐらいだそうです。

画像がピンボケですがフレットが2つ浮いています。浮くわけです。古いギターにバーフレットなのですから。

抜いてみました。逆ゾリしてますね、フレットが・・・。自分で接着しようとした跡があります。

曲げて戻します。フラットなのですが少しだけ曲げます。

打ち込みます。なんだか打てば打つほど喰い込んでいきそうですのでほどほどにしましょう。もちろん接着剤も使っています。

サイド板の割れ部分の塗装をはがします。結構大きく割れていました。

接着剤を浸透させます。

トップ板の割れが補修されていますが綺麗なパッチを当ててあります。この補修はなんと日本で最初にバロックギターを作られた製作家でムリヤリ頼んで直してもらった跡だそうです。その方のHPを見るとナントカ大臣賞とか・・・なんかすごい方です。下の画像はその方のパッチと同じ形、大きさ、間隔で作った私のパッチです。

旧サドルの画像です。十分低いですがもっとだそうです。

限界まで削りました。

サイド板割れのタッチアップです。

完成です。雰囲気バッチリのギターです。そういえばカラーチェのギターはオードリーペプバーンが窓辺で弾いていたあれのメーカーらしいです。このギターはクラッシックというよりジャズが似合います。