■マーチンOOO-21

戦時中マーチンです。ネックの中にロッド代わりの黒檀が入っています。弦高が高くて弾けないそうです。主な原因はネックの順ぞりです。元起きはないようです。大変な仕事です。ふぅ〜。

象牙のナットを作り直しました。手前が以前のものですが、弦間隔がバラバラです。何で?弦高を下げるためギリギリまで溝を下げます。

出ました。アリアのネックアイロンです。暴利です。怪しい代物です。120℃になりますが指板に直接当てるわけではありません・・・それで膠が緩むのか?ハッキリ言って経験上、そのぐらいで膠が緩むことはありません。部分的には少し位緩むことがあるのかもしれませんが?
とはいえ、お客様のご要望にはお答えいたします。かなりの長期間やりました。おかげでフレットが全部出てきました・・・そりゃそうですよね・・・逆ぞりに無理やりするわけなので・・・。直しです。サドルも象牙で作り直しています。

完成。4か月ぐらい色々やりました。結論としてうまくいったようです。腑に落ちないので、お客様にはまた曲がるかもしれませんと言っておきました。
アイロンクランプはとりあえず曲がります。ただし、弦を張った時に結局元に戻ることが多いです。今回も同じでしたが、そのまま弦を張って数日してみたらネックがまっすぐになってました。アイロン効果が遅れて出た?単に湿度、温度の変化?腑に落ちません・・・
本来であればフレットの打ち方でネックを曲げていく方法が正しいのではないかと思います。全部が全部それができるわけではありませんが・・・。